みなさんこんにちは 北海道 釧路市の歯科医 たなか歯科クリニックの田中です。
ちょうど一ヶ月ほど前に「いつまでも口から食べようシンポジウム」をアナウンスさせてもらいましたが、先週の土曜日、8日に開催されました。
2部構成で、1部を― 8020運動20周年記念事業 ―
田沼 敦子先生による基調講演とパネルディスカッション
2部を倍賞 千恵子さんによる、釧路歯科医師会創立60周年記念講演という構成で行われました。
「お口の健康度チェック」も含めて、12:00〜18:00まで半日の内容でしたが、なんとこの司会進行を私が担当(一週間前に急遽決ました)することになってしまいました。(^_^;
講演会終了後には、釧路歯科医師会60周年記念式典・祝賀会もありましたので、ほんとに長い一日でした。
以下は、北海道歯科医師会常務理事の戸倉 聡先生からいただいた講演要旨です。
― 8020運動20周年記念事業 ―
平成20年度 いつまでも口から食べようシンポジウム In釧路
―地域で支える食― 講演要旨
(司会:釧路歯科医師会理事 田中 純 先生)
●第1部
・開会挨拶
・基調講演: (60分)
「「ウェル噛む」~噛むこと、食べること、生きること~」
歯学博士、健康咀嚼指導士 田沼 敦子 先生
人が生きて行くためには、噛むことがとても大切です。よく噛むと、どんなよいことがあるでしょう?具体的には、なにをどのように食べたらよいのでしょうか。
ごいっしょに「噛むかむクッキング」を始めましょう。
・休憩:試食コーナー: (20分)
飲み込みやすい料理の試食 (釧路プリンスホテル)
・パネルディスカッション: (85分)
テーマ:「地域で支える食」
パネリスト(10分×5名)
① 林保 弘之 先生 (日本言語聴覚士協会会員)
前回(函館)同様、言語聴覚士の立場から嚥下の仕組みと日常生活におけるアドバイス。
②加藤 幾子 先生 (北海道栄養士会福祉栄養士協議会副会長)
口から食べることはこんなにすばらしい!! というようなテーマで、食事は生きる源であることと、その食事を快適に食べるために必要な事。(味・温度・会話・環境などなど)のお話をして飲み込みにくくなってきた方への調理の工夫(肉・魚・野菜・果物に分けて)をお話し、その中で釧路の特産物を入れてお話しようかなと思っています。
地産地消を意識し、「さんま」をテーマに効用、調理法などをご紹介の予定
(配布資料あり)
③阿部 弥生 先生 (老人保健施設星が浦 介護支援専門員・歯科衛生士)
平成18年度から始めた通所リハビリテーションでの要介護者と要支援者に対する口腔機能向上計画の、最も代表的な症状は ①よだれがたれる ②食べこぼす ③食事に時間がかかる ④話さない ⑤口臭がする でした。
このような症状に対し、歯科衛生士がアセスメントをして、個々の口腔機能向上計画を作成します。次に看護師や介護職員が唾液腺マッサージ、嚥下体操、発声練習、舌の体操等をおこない、歯科衛生士が専門的な口腔清掃と口腔清掃指導を実施し、3ヵ月後に再評価をおこないます。
この時には、老健星が浦施設長である医師の指示に基づき、リハビリ専門のスタッフから、姿勢や飲み込みの助言をもらいます。さらに管理栄養士と共に食事形態の検討もおこない、家族やケアマネージャーとの連絡には相談員が対応して支援しています。
治療の必要な利用者様には歯科医師が週に1度往診し、歯科通院が困難な利用者様の治療をおこなっています。
また、口腔機能が低下しつつある特定高齢者に対する支援として、釧路市西部地域包括支援センターと連携して、釧路市通所型予防介護事業元気作り達人教室・口すっきりコースを開催しています。
この教室では、北海道歯科衛生士会で作成した口腔機能向上モデルプランに基づき、①歯磨きの必要性 ②食べる機能の重要性 ③飲み込み機能の理解 ④咀嚼機能と悪循環 を歯科医師、看護師、管理栄養士、歯科衛生士が講師として専用の教材を用い、わかりやすく学習しながら健口体操や舌体操を集団でおこなっています。
このように老健星が浦では専門のスタッフが連携をとり口腔機能向上を支援しています。が、実際に口腔機能低下を理解し、想定しながら利用者様に接することはなかなか困難なことでもあります。
そこで今回は、リハビリ責任者の宮下作業療法士に実際に口腔機能低下を疑似体験してもらいましたので、ご覧下さい。
口腔機能が低下したままリハビリをおこなうよりも、口腔機能を整えてリハビリを行った方が、成果が現れやすいことが理解できると思います。
口腔機能の低下は身体機能向上や直接生命と関係ないように思われますが、自分で噛んで食物を摂取することは、栄養学的に良いというばかりではなく、心の問題にも大きくプラスになります。
高齢者や要介護者にとって口腔ケアは生活の質の向上を図る上で、大変重要です。
高齢者や要介護者、要支援者が「美味しく食事と摂る」「楽しく会話をする」といった口腔本来の機能を取り戻し、より良い日常生活をおくるために、職員が一丸となって取り組み、口腔機能向上を継続していきたいと思います。
④河村 信幸 先生 (酪農業(厚岸町)、釧路地区農協組合長会会長、
JA釧路太田代表理事組合長)
①JA釧路太田(厚岸町)の紹介(規模、主力農産物、酪農実習制度など)
② 食の安全、安心に関する取り組み、徹底した衛生管理、牛の個体管理や乳量や繁殖の把握を全てパソコンで管理・・など
③ 河村組合長自身の取組み紹介を少々
生産者としての立場から、口から食べることの意義、釧路地方名産品の地産地消の異議にも多少、触れていただければ(鄭委員長より)
⑤内藤 敢 先生 (釧路歯科医師会会員)
「訪問診療における食支援」ということで、訪問診療の様子と摂食機能の低下している方たちへの食支援の重要性、ならびに口腔ケア・リハビリの重要性を症例を通して話せたらと考えています。
多職種連携による高齢者の食支援ついても触れていただければ(鄭委員長より)
○コメンテーター 田沼 敦子 先生
○コーディネーター 戸倉 聡 (北海道歯科医師会常務理事)
・休憩 (15分)
●第2部 16:30~17:30
・記念講演(釧路歯科医師会創立60周年記念事業)
「歌うこと、演じること、そして生きること」
女優 倍賞千恵子さん
◆同時開催「お口の健康度チェック」12:00~13:30