みなさんこんにちは 北海道 釧路市の歯科医 たなか歯科クリニックの田中です。
昨日は年に1回、恒例の釧路歯科医師会主催の会員学術大会がありました。
午後3時から6時まで9名の演者による発表がありました。
1.「歯茎の不揃いにこだわる」高岡慈郎先生(高岡歯科)
歯科医師会で学術担当理事を3年務められ、その感謝を込めての発表は、歯周治療・矯正治療・インプラント治療に造詣の深い先生らしいものでした。
ガミースマイル(笑うと上顎の歯茎が見えてしまう)で悩んでる患者さんにとって、歯周病や歯並びによって不揃いになってしまった歯茎のラインがきれいにそろったときの喜びはひとしおだと思います。
2.「インプラント治療を再考する ー咀嚼器再構築の視点からー」高橋徹次先生(高橋徹次歯科診療室)
さまざまな理由で咬合や顎位に不調をきたし、顎機能障害を有している患者さんの治療は難しいものがあります。インプラントで全国講演している先生がSHILLA SYATEMを駆使しての発表は見応えのあるものでした。
3.「腹臥位での手術後に下口唇及び下顎歯肉に褥瘡を生じた1例」樋渡卓也先生(釧路労災病院歯科口腔外科)
腰椎や頸椎など背骨に対する手術が必要な場合、腹臥位(うつ伏せ)で行うことになります。頭部を支えるため顔面支持装置を用いますが、長時間の手術になると支持部が圧迫され褥瘡が生じることがあります。今回は下口唇歯肉にまで及んだ症例を紹介してたいだきました。
4.「上顎が無歯顎で反対咬合の患者に対して行った顎変形症の1例」道念正樹先生(釧路赤十字病院歯科口腔外科)
外科手術を伴う矯正治療を無歯顎患者さんに対して行ったものです。反対咬合での義歯で安定を得るのは難しいものがありますが、手術により安定した顎位と整容的にも満足が得られます。
5.「Gardner症候群患者の下顎骨に認められた比較的大きな骨腫の一例」大西智和先生(釧路労災病院歯科口腔外科)
下顎枝部にできた比較的大きな骨腫と上顎前歯部にできた歯牙腫の摘出手術をビデオの映像を交えて紹介していただきました。
6.「口腔粘膜疾患の治療方法は、今後の歯科治療の範囲を拡大する ー特に超高齢者社会で増大する口腔カンジタ症と黒毛舌の新たな治療法の開発についてー」村上有二先生(釧路赤十字病院歯科口腔外科)
口腔カンジタ症や黒毛舌には有効な治療法が、スプラッソンのスケーラーチップを改良し応用することで短期間に治癒する症例を報告してもらいました。村上先生は過去にも様々なアイデアを報告してもらっていますが、今回も素晴らしいものでした。
7.「歯科衛生士としての口腔機能向上への試み」高橋織江氏(北海道歯科衛生士会釧路支部・大島歯科医院)
介護が必要な方の口腔内のむし歯や歯周病が改善されることで、誤嚥性肺炎を始めとした全身疾患が改善されることは周知のことです。2006年の介護保険制度の改正により「口腔機能の向上」が謳われ導入されましたが、実際の介護の現場ではまだまだ理解されないことも多いようです。その中で孤軍奮闘し歯科衛生士が関わることで、ご本人の意欲が向上し全身の運動機能も回復してきた体験を発表していただきました。最後に要介護者の方と笑顔で写った写真はとても素晴らしいものでした。
8.「レーザーを併用したオールセラミック症例」石本大輔先生(石本歯科医院)
歯にコンプレックスを持っていて、笑顔をに自信のない方は意外と多いかもしれません。保険治療では患者さんご自身の希望は叶えられないこともあります。ジルコニアやレーザーを利用した最新医療を紹介していただきました。
9.「初めてのインプラント治療」上島崇聖先生(上島歯科医院)
最近ではインプラントという言葉は一般的にもずいぶん見聞きするようになりました。しかし手術を伴うものですので、十分な研鑽が必要であるのは言うまでもありません。先生の勉強に対する真摯な考えと、周囲諸先輩にアドバイスをいただきながら、徹底したインフォームドコンセントを行い。すばらしい症例を発表していただきました。現歯科医師会会長のお父様への感謝の言葉も暖かい発表でした。
毎年恒例の学術大会ですが、今回も多くの気づきををいただきました。
発表者の皆さんお疲れさまでした。