口臭について

口臭はあれば周りに迷惑をかけるし、本当は無いのに自分で息が臭いのではと思い悩んだりして、とてもやっかいなものです。

口臭は自分ではなかなかわからないもの。

デリケートなことなので家族はともかく、よほど親しくしている友人でも口臭については指摘しにくいものです。

 

口臭がするのはどんなとき?

① むし歯・歯周病があるとき。

  食事の後の歯磨きが不十分で口の中に汚れ(プラーク)が着いてしまっている。

② ニンニクやタマネギなどの臭いの強いものを食べたとき。

③ タバコやアルコール・コーヒーなどの嗜好品をとったとき。

④ 朝起きたときや空腹時、緊張やストレスを強く感じたとき。

⑤ 生理中・妊娠中のホルモンバランスの影響や加齢によって。

 

口の中に原因が!

 ② ③ のように原因のはっきりしているもの、④ のように誰にでもある生理的な口臭については触れませんが、やはり周りの人には迷惑をかけるので気をつけましょう。

ここでは口の中に原因のある ① の場合について考えてみましょう。

口臭の原因の大部分、90%は口の中にあるといわれています。

ただし10%は消化器や内臓に問題があることがありますので、歯科医に確認してもらい、場合によってはお医者さんを紹介してもらうことも重要です。

磨き残しのできやすい場所、例えば歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間や、また歯並びが悪い人や歯の被せ物や詰め物と歯の間に隙間がある人は、歯石や歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。

歯垢はいろいろな悪さをするたくさんの種類の細菌の塊です。

その中には口臭の元になる臭いを作る細菌がいるのです。

歯石や歯垢が多いと口臭が強くなる傾向があります。

歯周病にかかっていて歯肉から血や膿が出ている時は、強い口臭の原因になります。

特に歯周病の進行具合で歯周ポケット(歯と歯茎の間の深さ)が4mm以上になると、他人が不快に感じる口臭になります。

 

歯ブラシが不十分な場合以外にも原因があります。

入れ歯の人は、入れ歯の清掃が不十分だと口臭の原因になります。

入れ歯専用のブラシや、洗浄剤の使用が大切です。

またさらにクセモノなのが舌苔(ぜったい)です。

舌の表面に白く着いたもので苔のように見えるので舌苔といいます。

がんこな細菌の固まりです。

ただし舌苔を落とすのには歯ブラシでは舌の表面を傷つけやすく、味覚障害の原因になったり、かえって舌苔がつきやすくなったりしますので、舌専用ブラシを使うことをお薦めします。

 

対策

どれだけ歯を磨いても完全に口の中の汚れを取ることはできません。

口臭は多かれ少なかれ誰もが持っている自然なものではあります。

しかし、他人が不快に感じるほどの口臭は、マナーの面から見ても健康の面から考えても問題です。

口臭そのものは病気ではありませんが病気の症状の1つと考えられます。

原因となっている歯周病やむし歯が治れば口臭も収まります。

歯医者さんに行って、むし歯や歯周病の治療・歯のクリーニングをしてもらい悩みのないきれいな歯と息を手に入れましょう。