親知らず

歯は何本あるか知っていますか?

乳歯は20本、永久歯は28本、親知らずと呼ばれる第三大臼歯を含めると32本の歯があります。

上下左右4本の第三大臼歯は、生え方や生える時期に個人差があり生えてこない人もいます。

 

親知らずはいつ生える?

この第三大臼歯の生えてくる時期はまちまちです。

おおむね10代後半から20台前半に生えてきます。

また親知らずは智歯(ちし)、知恵歯とも呼ばれています。

これは乳歯が初めて生えてくる時は親も心待ちにしていますが、親知らずが生えてくる時に親は生え始めを知ることはないことから親知らずという名が付いたといわれています。

親知らずのことを英語では wisdom tooth (知恵の歯)といいます。

これは物事の分別がつく年頃になってから生えてくる歯であることに由来しています。

 

親知らずの生え方

・まっすぐ生えている

普通の奥歯と同じようにまっすぐに生えてきている。

・斜に傾いている

親知らずが斜めに生えていて、隣の奥歯にぶつかっています。

問題のある親知らずで一番多い。

・真横に埋もれている(水平埋伏)

親知らずが見えず顎の中に埋もれています。

完全に横に倒れていて隣の奥歯の根を横から押しています。

 

歯垢が溜まりやすい

親知らずは最も奥に生えるため歯ブラシが届きにくく、磨き残しを作りやすくなります。

歯と歯肉の境目に歯垢が溜まりやすくなります。

生えている状態では周りにスペースもなく、きれいに磨くのはとても難しくなります。

むし歯になったり歯肉に炎症が起きやすくなります。

 

親知らずの問題点は?

親知らずが生える時期はちょうど大学受験や就職活動など、環境が大きく変わる頃と重なります。

そんな時に痛みが続いたり、歯の生え方や抜歯の影響で治療が長引いたりすることもあります。

親知らずのむし歯や歯肉炎により隣りにある歯にまで影響し、何の問題もない歯も失うことがあります。

これら親知らずの状態はとても個人差があります。

まだ生えていなくても事前にレントゲン撮影で親知らずの状態がわかりますので、気になる方は早めに歯科で診てもらいましょう。

 

必ず抜歯は必要?

親知らずが正常に生えていて、上下の親知らずがきちんとかみ合って機能していれば抜く必要はありません。

問題のない歯であれば、将来他の奥歯がむし歯や歯周病で抜歯を余儀なくされた際、入れ歯やブリッジの土台として有効に使える場合もあります。

しかし上下の歯がきちんと噛み合っていない状態や斜めに生えている場合。

あるいは正常に生えていても充分な清掃ができず、むし歯や歯肉に異常が見られるなど痛みや病気がある場合には親知らずを抜いたほうが良いでしょう。