フッ素でむし歯予防!
フッ素って?
フッ素は自然の中にある元素のひとつです。
土壌の中や海水などのあらゆるところでみられます。
また土壌で育つ野菜や果物にも含まれています。
海中で暮らす魚介類や海藻類などにも含まれています。
フッ素の効果は?
・歯を丈夫にします。
歯を構成するエナメル質の結晶構造を強化してむし歯になりにくくする効果があります。
・歯の表面がむし歯になりかけると白濁してきます(脱灰)。
この修復を促進する働きがあります(再石灰化)。
・フッ素の抗菌、抗酵素作用によりむし歯菌の活動を抑制します。
乳児
産まれてきたとき、赤ちゃんの口の中にはミュータンス菌などのむし歯の原因になる菌はいません。
お母さんが口移しで食べ物をあげたときに、お母さんが持っているむし歯菌が移ってしまうのです。
現在は妊婦向けの母親教室などでもこのような話を聞く機会がありますが、困るのはお孫さんが可愛いおじいちゃんやおばあちゃんです。
おじいちゃん、おばあちゃんにも気をつけてもらいましょう。
幼児・子供
生えたての乳歯や永久歯は構造が成熟していないので、やわらかくて弱いものです。
むし歯になりやすい状態にあるので、フッ素を継続的に使用ることが大切です。
大人
徐々に歯周病が進行したり、歯軋りによる知覚過敏が起きるかもしれません。
さらに歯ぐきがやせてしまい歯と歯の隙間が広がってきます。
結果、むし歯ができやすくなってしまいます。
この様な場合もフッ素が有効です。
高齢者
歯周病の進行と共に歯ぐきが痩せ、歯の根元のセメント質が露出しやすくなります。
エナメル質に比べ、むし歯になりやすい箇所なので、フッ素でしっかり予防しましょう。
フッ素を取り入れる方法?
歯科医院でフッ素を塗ってもらう
歯に高濃度のフッ素を塗ってもらう方法です。
歯科医院で使われるフッ素歯面塗布剤は、一般の歯みがき剤の約10倍(9000ppm)という高濃度のものです。
歯科医院で年3~4回塗ってもらうことで十分な効果が得られます。
フッ素配合歯磨き剤を使用する
市販されているフッ素配合の歯磨き剤を使用します。
現在では殆どの歯磨き剤にフッ素が入っているので知らないうちに使用していると思います。
なるべくフッ素が多く配合されているものが効果的です。
厚労省はフッ素配合の上限を1,000ppmとしていましたが、今年の3月にその上限を1,500ppmとしました。
欧米では1,000〜1,500ppmの濃度の歯みがき剤が一般的です。
日本でも1,000〜1,500ppmの濃度の歯みがき剤がでるようになりました。
ただし、乳幼児に関しては年齢に応じて徐々に濃度を調整する必要があります。
乳幼児用の歯みがき剤を年齢に応じて使用しましょう。
また、歯みがき後に口をすすぎ過ぎると効果が弱まりますので、気をつけましょう。
フッ素うがい
むし歯予防効果は3つのうちで一番高い方法です。
毎日寝る前に市販のフッ素入りの洗口剤でうがいをします。
現在、厚労省の指導で保育園や幼稚園、小学校でもフッ素洗口が広まっています。
むし歯は以前、国民病と言われるぐらい蔓延していましたが、お口の中への関心の高まりとともに減少傾向にあります。
さらにこの様な取組もあって今後はむし歯「0」の日が来ることも夢ではありません。
健康なむし歯の無い社会を目指すためにもフッ素による予防を心がけることが大切です。